建築コラム

同時リフォームは必ず得とは限らない?

リフォームをいくつかの個所で同時に行うことを同時リフォームと言います。
水周りなどのリフォームが重なった場合、同時に行うことでリフォームに関する費用を浮かせることができるのがメリットの1つです。
リフォームは足場を組むこと、床や壁をはがすことなどが求められることが多く、それらを1回で済ませることができればそれだけの費用を浮かせることが可能になります。

例えば、浴室リフォームと隣接する洗面所などは同じ水周りで同じような工事を行います。
こうした費用面での節約で数万円から数十万円を浮かせることが可能です。
また、時間短縮という観点からみても同時リフォームは得になることがあります。
バラバラでやるよりも半分ぐらいに日数を抑えることができ、生活の支障となる要素を減らすことが可能になります。


しかし、必ずしも得ではない場合も存在します。
まず専門分野が違う場合です。
例えば、屋根の修理と浴室リフォームをする場合、共通する項目がありません。
屋根の修理と外壁塗装であれば同じ足場を使えばよく、足場代を浮かせる事が出来ますが、それらがかぶっていなければ単にリフォームを同時進行させているだけになります。

それだけではなく、動線を確保する観点からも色々と面倒なことが言えます。
また、仮住まいの影響も出てくることになります。
床や壁のリフォームなどをする場合、仮住まいで一定期間を過ごす人はよくいます。

工事自体は効率よく終わらせることができ、作業する側としては最高の環境ですが、一気に大規模なリフォームをするより、部分的なリフォームをして仮住まいをしなくてもいい態勢を作る方が安上がりであることがあるため、本当に必要なことなのか、その規模を含めて検討する必要があります。
そうなると、仮住まいの費用の分だけマイナスになることもあり、どうしてもそこまでやりたい場合には実家で仮住まいをするなどのことをして、費用を浮かせるのも大切なことです。


同時リフォームをした方が得になる場合でも、本当にその同時リフォームが必要であるのかどうか検討する必要があります。
無理に急いでやる必要はなく、1つ1つ検討を重ねながらリフォームをすることで拙速に行動することを避けることができ、納得した形でのリフォームをすることができます。
同時リフォームは確かに得になる面もある一方、専門分野の違うリフォームでは全く意味がないこと、むしろマイナスが多いこともあるため、注意が必要です。

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