家を建てる時、どのような間取りにするか、悩みますのね。
でも、よい間取りとはどのような間取りかを理解していれば、きっとその悩みも解消されるはずです。
リビング・キッチンの間取りについてわかりやすくまとめてみると、次のようになります。
第一のポイントは家族の居場所を複数設ける工夫はされているかどうか。
家族だから皆一緒にいれば良いと思うかもしれませんが、人数が増えたり子供が成長してくると、同じ所に固まって行動するというのは、なかなか難しくなります。
家主である夫がくつろぐスペース、子供がゲームを楽しめるスペース、祖父母がゆっくりとお茶を飲むことが出来るスペースというように、人それぞれの居場所をつくっておくと、一家だんらんがしやすくなります。
第二のポイントはキッチンとダイニングのつながりにどんな配慮をしたか。
たとえば、キッチンとリビングを完全に別の空間にすると、収納スペースが増えるし料理の音や匂いが部屋中に漂う心配を防げます。
しかし、一方で、リビングで家族がくつろいでいる状態とは切り離されてしまうので、小さい子供の様子を見ながらということは難しいですし、会話も楽しめません。
ではオープンな空間にしたらどうなるのかというと、全く逆のメリット・デメリットが出てくるので、それが完璧だという事は言えないのです。
キッチンとリビングにどのような役割を持たせるのか、そして家族との関わりはどうするのかをよく考えて、つながりの有無を判断しましょう。
第三のポイントは、リビング・キッチンが間取りの中心的な役割を担っているかどうか。
家の家事の比重を考えると、調理、食事、後片付けとキッチンでの作業はとても大きいです。
ですから、間取りを考えるときには、まず中心に据えるのが最善です。
それにリビングは家族がくつろぐ場所ですから、そこと離れた距離に階段があるということになれば、子供が成長してから家族に帰宅の挨拶をすることなく、自室に戻ってしまいます。
ただの同居人ではなく、皆が家族として生活するためには、どの部屋に行くにもリビングを通る、というような工夫をしておくことです。
第四のポイントは、買物搬入・ゴミ搬入の動線計画はなされているかどうか。
最近では、キッチン・リビングが戸建ての二階に配置されていることもありますが、買い物をして重い荷物を抱えて歩くのですから、なるべく移動がしやすいようにしておくのが理想です。
また、調理をすれば大量のゴミが出るわけですから、ゴミを捨てやすいよう動線を確保しておくことも考えておきましょう。
以上の4つが、リビング・キッチンにおける間取り計画のチェックポイントです。
是非、参考にしてみてください。
建築コラム