住宅の水回りのリフォーム工事には、給排水工事、ユニットバス工事、ガス工事、電気工事、内装工事、大工工事などがあります。
そしてリフォーム工事で、キッチンや洗面所等を単独で行う場合は、それぞれの工事が数時間で終わる場合が大半となります。
どんなに軽微な工事でも、そのために必要な準備や後片付けに要する時間と手間は同じです。
また、工事現場までに要する往復時間や交通費も同じなのです。
従って、水回りのリフォームをまとめて行うことが出来れば、工事時間や工事日を“集約”できて人件費を抑えられるので、結果的に工事費は割安になるのです。
さらに、同時にリフォームするなら、一気に壁を壊したり設備を取り外すこともできるので、工事は短時間で済むようになります。
以上から、キッチン、浴室・洗面、トイレは同時リフォームがお得だと言えます。
新築時には綺麗で清潔だった住まいも、年月と共に色あせ、清潔感が薄れてきます。
しかし、キッチン、洗面所等の内装や水回りの設備機器等は、一般的な使用では、それらのいずれかが突出して色あせたり経年劣化するものではありません。
色あせや経年劣化は、人が生活している限り仕方のないことですが、ほぼ同様に変化・劣化して行くものです。
一方で、最新の設備機器はその性能が格段に向上し、省エネルギー化対策が施され、古くなった設備機器では味わえない快適さを与えてくれます。
さらに長年使った給排水管の経年劣化も無視することができません。
折角新しくなった設備機器も、既存の給排水管で漏水などを起こして再び工事をしなければならない、となると後悔するだけではなく、高い修繕費に悩まされることとなります。
もし、リフォームする住まいが築15年以上なら、水まわりを同時にリフォームし、壁や床も取り壊して給排水管の交換やメンテナンスをおすすめします。
水回りのリフォームを一括で行えば、住宅としての機能は最新となります。
その時期の目安は15年と言われています。
そして、その他の居室のリフォームは、子供の独立や居住者の高齢化などで生活スタイルが変わる時と言われ、新築時からですと20〜25年後ではないでしょうか。
つまり、水回りのリフォーム時期の方が早いのです。
水回りのリフォームに合わせて居室のリフォームをすることも一考ですが、優先すべきは水回りです。
今、キッチン、洗面所等のいずれかのリフォームを検討されているなら、もう少し長い目で見て、より経済的で快適な生活を得られる水回りの一括のリフォームをおすすめします!
建築コラム