建築コラム

キッチンリフォームの落とし穴

中古の物件を購入したり、子ども夫婦と急に二世帯で一緒に住むことになったことで、キッチンのリフォームを考える方は、意外に多いのではないでしょうか。


しかし、今まで以上に使いやすいキッチンを目指したがゆえに、かえって使いにくいキッチンになってしまったという失敗例も、少なからずあるところです。

リフォームはキッチンの見栄えのためにおこなったり、小さな子供ばかりに合わせず将来も見据えて作ることが、重要となってきます。

そうでないと、あっという間に大きくなってしまった子供や孫のために、高齢者となった親の世代がずっと使いにくさを我慢しながら使い続けることにもなりかねません。

それでは、せっかく高額な費用を掛けてキッチンをリフォームしても、その意味が半減するどころか、なくなってしまいかねないのです。

ですから、1年後、3年後、5年後、10年後など、さまざまな将来に備えて計画を立て、備え付けのものではなく移動式の家具などで変更が可能かどうかもよく考えてみたほうが良いでしょう。

また、意外に失敗しやすいのがキッチンで現在使っている家電にキッチンのサイズを合わせてしまい、いざ買い替えとなったときに時代の流れで同じような製品が市販されておらず、家電が小さくなった場合には置き場所に困ることはありませんが、逆に大きくなってしまったら買い替えに困ってしまいます。

このように将来のキッチンで使用する家電の買い替えを考慮することも、リフォームの課題として重要なことのひとつなのです。


更に、人は年を取っても若くなることはありませんから、高齢者などが使いやすいように、なるべく台に乗って物を取るような高い場所には、普段使いのキッチンアイテムを置かずに済むようにするなど、安全性をかんがえた設計を中心に据えてみることも良いでしょう。

家全体ではなくキッチンだけのリフォームであれば、専有面積を大幅に変えることは無理ですから、あまりあれもこれもと欲張って設計をしないことが懸命でしょう。
欲張った設計は、結局どこかにしわ寄せが出てしまいますから、今まで難なくすれ違っていた場所ですれ違えなくなったり、作業スペースが狭くなってしまったりということも大いに考えられるのです。


その結果、キッチンでの作業中にお互いがぶつかり合ったり、作業スペースに置けなくなったものを床に置いたのを忘れてしまったり、思わぬ事故が起きてしまわないように気をつけましょう。

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