注文住宅を建てる際は自分の城を作るということで舞い上がり、資金調達や建築期間などに注力し、肝心の部屋の間取り・庭・カーポートなど、生活しやすいように作る点を疎かにしてしまいがちです。
家作りは長い期間を費やして行なうもので、現在の家族構成や将来のことなども考えて設計しておきたい点になります。
例えば子供が独立していなくなった場合、子供部屋はどう転用するか、あるいは子供が成長して車を所有した場合、車が複数停められるスペースがあるかなども考えておいた方がいいと思います。
設計事務所など、注文住宅を多く手掛けてきたところなら、それらの注文事例を多く見てきて具体案を多く持っていると考えられます。
従って現況と近未来の要望を具体的に提示したとき、参考になる設計案を多く示してくるところ頼れる設計事務所だと言え、予算と理想が近づくまで話し合うことになります。
なるだけ多くの写真などの施工事例を見せてもらい、材質を落とせば予算に合うなど着地点を見つけます。
例えば木造住宅は、木材の材質を落とすとすぐ何十万円かの単位で価格を抑えることができ、特にフローリングの床材は性能が変わらないのに見栄えが良いというだけで高価です。
部屋の間取りの決定はなかなか決まらないもので、施工事例を見ても希望のイメージがわかないときは、住宅メーカーが発行しているカタログなどを提示し、このような感じなどと伝えれば大体の感じがつかめ、実内容が定まって行くと考えられます。
これは壁の内装などのイメージを伝えるときにも有効で、デザイン的にも費用的にも、より具体性が出てきます。
ところで建築費用の総額というものは、建物本体費と付帯工事費、それに手続きに対する手数料のトータルです。
注文住宅を建てると多くの場合予算オーバーになるのはこれが原因の1つで、必ず手数料や諸経費はいくらになるかを打ち合わせの中で確認しておきましょう。
再三の打ち合わせを行っても、どうしても予算が住宅本体を建てるだけになってしまい、エクステリアやカーポートは貧弱になってしまう等のケースがあります。
このようなときは妥協せず、住宅本体を充実させ、エクステリア・カーポートを満足するものにするのは、別途費用を調達して後日施工という方法も可能です。
外壁などのエクステリアやカーポートは、とりあえずスペースだけを確保しておき、実際に住み始めて、どのようなものを設置するかとじっくり考えることも楽しみが増えていいですし、なにより後付け工事がいつでもできます。
しかし住宅本体の完成後の施工は難しく、費用もかかります。この点も打ち合わせのとき確認しておくと良いと考えます。